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2014-11-20 (Thu) 17:54

NATROM「『ニセ医学』に騙されないために」

NATROM「『ニセ医学』に騙されないために」(メタモル出版)

著者のNATROM(なとろむ)氏は、現役の内科医で、ブログやtwitterを通じて「ニセ医学」についての情報の発信と注意・啓蒙を図ってきた人である。
本書で扱われている「ニセ医学」について、著者は次のように定義している。
 

「ニセ医学」とは、医学のふりをしているが医学的根拠のない、インチキ医学のこと。大雑把にくくれば、ニセ医学はニセ科学に含まれる。


つまり、科学的・医学的根拠もないのに医学的効果があると喧伝している療法・商法などである。

本書では、「現代医療」「代替医療」「健康法」の三章に分け、徹底してニセ医学を批判している。
例えば、「現代医療編」では、病院などの医療機関で行われている治療法やあり方についての反論・否定について取り上げ、これを批判している。
初めのテーマは、「日本人は薬づけだ」という主張に対する反論だ。
内科医としての実体験を元にしながら、OECD作成の世界各国の薬剤費の比較グラフ、健康保険・診療報酬制に基づいた診療における不当な医療費請求の不可能さなどを、ていねいに説明しながら「薬づけ」「不当な金儲け」といった風説の根拠の無さを指摘・反証する。

本書の特徴は、ニセ医学を唱える者、施術している者、商品を販売している者などを、具体的に著書やネットのHPの記述を引いて、ずばり名指しで批判しているところであろうか。
そして、それらに対する反論については、確かな論文・資料を提示し(出典も明示)、論理的に、つまりは科学的に行っているのである。

本書を読むことで、ニセ医学を見破る頭と目を養うと共に、科学的視点・思考の訓練にもなりそうだ。



「ニセ医学」に騙されないために   危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る!「ニセ医学」に騙されないために 危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る!
(2014/06/25)
NATROM

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最終更新日 : 2014-11-20

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